ショックだったのは iPod nano の Firewire 非対応より続く iPod の Firewire 非対応だろう。
nano の場合、実装面積の問題その他を鑑みるに Shuffle と同じく「まーしゃーない」と言える側面があったが、iPod での非対応はメインストリームでのFirewire 否定に他ならないから。
実際問題、Firewire でなければ困るという側面はあんまりない。特に USB2.0 搭載機種の場合、ほとんど USB で困らないだろう。今月号のマックピープルの People watching にもあるとおり、現時点では動画系の需要は大きいが、これもストリームとしての同期転送からファイルとしての一括転送に変わりつつある。すると転送速度さえ出れば USB でいいじゃん、ってのは納得できる発想でもある。
USB と Firewire の本質的な違いはデバイス間のヒエラルキーだ。
Firewire はどのデバイスもほぼ対等の関係を構成しているのに対し、USB では圧倒的強者である一つに他がぶら下がるという構成をもつ。つまり USB では ( OTG という例外を除けば ) パソコンはパソコン、デバイスはデバイスなのだ。そしてそれは物理的形状にも及び、上位と下位でコネクタが違う(平べったいBのと四角いA)のはご存じの通りだ。
これはターゲットディスクモードで問題になる。仮に USB でターゲットディスクモードを作ろうとすると
- PowerBook に A/B 二つのコネクタを付ける
- B-B の特殊なケーブルを用意する
のどちらかが必要になる。(なお、前者は実際に LinuxZaurus がそうやってるはず)
これはどちらにしても「美しくない」。明らかに美意識というものをもっている Apple のやるべき事じゃない。
ここから、「ひょっとしたら Apple はターゲットディスクモードを捨てるのじゃないだろうか?」という恐れを持っていた。
各所で述べたように私の、IntelMacで「EFI でパーティションをきり、EFI対応の特製のファームウェアを使う」という予想の根拠の一つはターゲットディスクモードの搭載なのだ。だが、Firewire と一緒にターゲットディスクモードを捨ててしまえば、面倒なファームウェア(BIOS)を用意する必要性が一つなくなる。美意識と同じぐらい、ある種の楽観的発想は Apple の特徴の一つだ。「PC-BIOSでいいじゃん、どうせユーザには見えないところだし」って発想もまたあり得そうで恐い。
ただ、ふと思ったのだが、eSATA 採用という風向きもあるのじゃないか、と。すでにデスクトップでは SATA に移行している。2.5inch SATA ディスクも出始めているのでノートもそう遠くないだろう。そうしたら、そのインターフェイスの一つを外向けに出すだけだ。eSATA ならばコネクタ的な問題はないため、ターゲットディスクモードの実装もそう難しくはない、というか内部のディスクをスルーして外に出せば良いだけなので現在の Firewire を使ったターゲットディスクモードよりも簡単に実装できるだろう。
楽観的にできそうで、かつ美意識も損なわない。Firewire800 よりもリーズナブルに高速な外付けディスクを接続できるというのはユーザにも分かりやすいメリットとなるだろう。
ケーブル長の問題や、ストレージ系以外のデバイスについては USB2.0に任せればいい事だ。
うまくいけば1月には見れると思うのだが...いかがだろうか?